菌根菌栽培
ピートモス等の栽培資材の高騰によって菌根菌栽培の検討を始めました。ブルーベリーと共生しているエリコイド菌根菌は身近な自然界に多く生息しているかもしれません。また、糸状菌のように肉眼で見える微生物と共存しているかもしれません。そして、その菌根菌がブルーベリーの生育に大きく貢献しているかもしれませんが、ピートモスを使用しない場合はどの様な土壌が適しており良く成長するのか、糸状菌が存在する環境では菌根菌も存在し、少し酸性土壌にすればエリコイド菌根菌も生存できる環境となり、ブルーベリーも良く育つと、推察できます。さらに、アーバスキュラー菌根菌は草と共生しており、この菌根菌はエリコイド菌根菌とも共生していることが分かっていますから、ブルーベリーは草とも共生して元気に育つことになります。ブルーベリーが元気に育っていれば、そこには菌根菌が必ず存在していると言えるかもしれません。農工大の伴先生の論文も読み、菌根菌化率が高いことも知りましたが、そこでは、菌根菌を確認するために光学顕微鏡を使用しており、この顕微鏡を使いこなすには撮影技術も必要かと思います。そこで、最初に私たちは市販されているエリコイド菌根菌をブルーベリーに積極的に投与して、その生育状況を確認していきます。
糸状菌が育つ環境を確認
糸状菌が育つ環境で菌根菌も育つと思っています。菌根菌は肉眼では確認できませんが、糸状菌は肉眼で確認できます。よって糸状菌栽培の「菌ちゃん農法」を学習しました。
2022.11.11私の畑で糸状菌栽培の畝を作りました。
畝に,もみ殻、木材、枯草等を入れました。
ポリマルチをして石を置きました。
2023.3.14私の畑での糸状菌栽培で、もみ殻に糸状菌ができていることを確認しました。この環境をブルーベリー栽培にどう生かすか検討していきます。
2022.11.28清内路村で行われた「菌ちゃん農法学習会」の様子です。 畝を作りますが、畝の両側に丸太を並べ、土を入れて畝作りをしています。 排水を良くするためです。
畝に落ち葉を入れたところです。糸状菌のエサです。
落ち葉の上にススキ、萱等を入れています。その後、土をかまぼこ型に被せます。
その後、180cmのポリマルチを被せ、石を置いて完成です。マルチは適度な水分と温度を保つためです。 石は下から水分を吸い上げるためです。
糸状菌が育つ環境を整理しました
糸状菌は、土壌中に広く分布している微生物の一種であり、あらゆる種類の土壌に生息することができます。しかし、特に以下のような条件下で繁殖しやすいとされています。
- 水はけが良いこと
- pHが中性から弱酸性であること(pH 6-7程度)
- 適度な湿度があること（空気中の水分が40〜60%程度）
- 適度な温度があること（20〜30℃程度）
- 適度な酸素があること（好気性の種類が多いため）
- 適量の有機物があること（糸状菌は有機物分解能力が高いため）
また、糸状菌は、植物の根と共生する菌根菌としても知られています。菌根菌は、植物から分泌される炭水化物を栄養源として利用することができるため、植物との共生により繁殖することができます。
従来の苗を菌根菌栽培
ピートモスを使用して育てた従来の苗を栽培
栽培に使用するエリコイド菌根菌です。 松本微生物研究所さんから購入しました。
栽培に使う畑に籾殻を入れて攪拌しました。
少し畝立てをして木材チップを投入し、硫黄を1株当たり４００ｇを入れ再度攪拌しました
苗をポットから出し、根をほぐして菌根菌を根の周り、上の部分に振り掛けました。一つの苗に菌根菌を約１００ｇ使用しています。自分で挿し木をして育てた苗ハイブッシュを２８本、ラビットアイを７本植える予定です。
2023.03.16にブリジッタ６本植付しました。 木材チップを周囲に被せて終了です。チップは約１００Ｌ使用しています。
2023.03.29にハイブッシュを菌根菌約１００ｇで２２本、ラビットアイを菌根菌無しで７本植付しました。
従来の挿し木で栽培
ピートモスを使用した従来の挿し木です。2023.03.31にハイブッシュのみ６０本行いました。鉢上げの時に菌根菌有りと無しで比較栽培します。ポット植えと、菌根菌付き苗のトレー栽培を行い、菌根菌の増殖を検討します。
ピートモスを使用しない挿し木で栽培
2023,04,01鹿沼土＋赤玉土＋籾殻を混合した10Lの用土に硫黄５００ｇを入れた用土にハイブッシュ６本、ラビットアイ１２本の挿し木を行いました。鉢上げの時に菌根菌有りと無しで比較栽培をします。
鉢増しで栽培
2023,04,04用土はピートモス＋鹿沼土＋菌根菌３０ｇ ブルーレイ7cmポットから14cm3本 ブリジッタ12cmポットから14cm3本 アーリーブルー12cmポットから14cm1本